サッカー好きにとっては眠れない日々が続いている。
6月12日から始まったEURO2020も今日で5日目
ベルギー代表のタレントに心底感心させられながらPCにむかっているが、コペンハーゲンの情熱が6月の蒸し暑さに拍車をかけているような気がした。
デンマーク、コペンハーゲンのパルケン・スタディオンはデンマーク代表を応援する人でいっぱいだ。
今の日本人には考えられないような、スタジアムの興奮、密度、熱気。
こんな光景は、もう遠い昔のことのように、当たり前の世界は当たり前でなくなり、過去を思い出す余裕すらなくなっている。このスタジアムは未来への希望を少し期待させるのに、十分である。
デンマークの人にとって、世界のサッカーファンにとって、この試合は心に空いた隙間を埋める為に、デンマーク代表の底力を願うことになる試合だ。
13日に行われたデンマーク×フィンランドの試合でよもやの事態に見舞われた
クリスチャン・エリクセンへの願いだ。
世界のトップオブトップの選手、デンマークの誇りがピッチに倒れた後
私を含め、世界中の人が祈り、願った。
そのスタジアムにいた選手、スタッフ、そしてデンマークサポーターとフィンランドサポーターのエリクセンへの声は、間違いなく彼に届いていたのであろう。そしてその後、ピッチに戻った選手たちの勇気はこの大会をさらに期待させるものになった。
エリクセンの無事を知った私たちは、心の底から安堵し、眠りにつけたのであろう。
そして今日、デンマークのすべての人は、エリクセンの為に、自分たちの誇りの為に
ベルギーの怪物たちと向かい合っているのである。
前半の10分から始まった、エリクセンへの約1分間のセレブレーション
生きてくれてありがとう。
全員がこれからの彼を支える決意をした時間。
レフェリーも対戦国のベルギー代表も
スタジアムのすべての人がエリクセンへの思いを込めた。
テレビの前の私でさえ、彼らと同じ思い。コペンハーゲンにいるような感覚になった。
素晴らしい瞬間であり、今大会のハイライトになるだろう。
最高の時間をありがとう。
サッカーに興味のない人も、その思いをどこかで感じてほしいと思ってしまった。
強国ベルギーの牙城は最後まで崩せなかったデンマークであったが、
その戦い、勇気は間違いなく世界に届いた。
諦めない。最後の1秒まで攻め続けた彼らに
サッカーの偉大さ、人の強さを感じながら
もう少し余韻を楽しみたいと思いながら、
今日が始まったことに気づいた。
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