
- 🏁 はじめに
- 🥇 第1章:WEリーグとは?(おさらい)
- 💡 WEリーグの正式名称と理念
- ⚽ リーグ発足の背景
- 🌏 リーグの基本構成
- 🌸 WEリーグの社会的意義
- 🏅 WEリーグが目指す未来
- ① マイナビ仙台レディース(宮城県)
- ② 三菱重工浦和レッズレディース(埼玉県)
- ③ RB大宮アルディージャWOMEN(埼玉県)
- ④ ちふれASエルフェン埼玉(埼玉県)
- ⑤ ジェフ千葉レディース(千葉県)
- ⑥ 日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京都)
- ⑦ ノジマステラ神奈川相模原(神奈川県)
- ⑧ AC長野パルセイロ・レディース(長野県)
- ⑨ アルビレックス新潟レディース(新潟県)
- ⑩ セレッソ大阪ヤンマーレディース(大阪府)
- ⑪ INAC神戸レオネッサ(兵庫県)
- ⑫ サンフレッチェ広島レジーナ(広島県)
- 🏁 第2章まとめ
🏁 はじめに
2025年秋――日本女子サッカーの最高峰「WEリーグ(Women Empowerment League)」が、ついに第5シーズン(2025-26)を迎えます。
プロ化から4年が経ち、各クラブの基盤が固まりつつある今季は、まさに“成熟と再構築”のシーズン。各チームが地域とともに歩み、クラブカラーを鮮明にしてきた中で、戦力図にも大きな変化が見え始めています。
WEリーグの魅力は、単なる勝敗の世界を超えた「社会を動かす女子サッカー」。
“Women Empowerment(女性の力を社会へ)”という理念のもと、選手たちはピッチの内外で新しいロールモデルとなり、ファンや地域に勇気を与えています。
その姿勢は年々支持を広げ、スタジアムには家族連れや女性ファンが増加。女子サッカーが「観るスポーツ」として根づきつつあります。
本記事では、そんなWEリーグ2025-26シーズンに参戦する全12クラブを徹底解説。
クラブごとのスタイル、地域とのつながり、今季の注目ポイントを、初心者にもわかりやすくまとめました。
さらに、次回記事では「注目選手」「新加入選手」「若手ブレイク候補」など、“プレイヤー視点”からの特集もお届けします。
あなたの「推しクラブ」を見つけるヒントに。
そして、女子サッカーの新たな物語を一緒に楽しむために――。
🥇 第1章:WEリーグとは?(おさらい)
💡 WEリーグの正式名称と理念
WEリーグとは、「Women Empowerment League(ウィーリーグ)」の略称。
その名の通り、“女性の力で社会を変えていく” という理念を掲げ、2021年に日本初の女子プロサッカーリーグとして開幕しました。
主催は、公益社団法人日本女子プロサッカーリーグおよび日本サッカー協会(JFA)です。
「Empowerment=エンパワーメント」という言葉には、
“女性一人ひとりが自分らしく輝ける社会をつくる”というメッセージが込められています。
単にスポーツとしての強さだけでなく、ジェンダー平等・働き方改革・地域貢献といった社会テーマとも深く結びついているのが特徴です。
⚽ リーグ発足の背景
発足のきっかけは、2011年のFIFA女子ワールドカップで日本代表「なでしこジャパン」が世界一に輝いたこと。
この快挙を契機に女子サッカーの注目度は一時的に高まりましたが、その後は環境整備や報酬面などで課題が残りました。
こうした現状を打破し、選手たちがプロとして活動できる場を作るべく、
2020年6月に「WEリーグ」設立が正式発表され、2021年9月に開幕。
それまでの「なでしこリーグ」を土台に、より持続可能で国際的な女子サッカーリーグを目指す動きが始まりました。
🌏 リーグの基本構成
- クラブ数: 12クラブ(2025-26シーズン現在)
- 開催方式: ホーム&アウェイの2回戦総当たり制(全22節)
- シーズン期間: 秋〜翌春(例:2025年10月〜2026年5月)
- カップ戦: WEリーグカップ(開幕前に実施)
現在は昇降格制度を導入していませんが、将来的には2部制・昇格枠制度の実現も視野に入れられています。
また、リーグ全体で「クラブライセンス制度」も導入され、
選手の雇用・報酬・医療体制・施設基準などを厳格に管理しています。
🌸 WEリーグの社会的意義
WEリーグは単なるスポーツリーグではなく、
「女性活躍のモデルケース」として、社会にメッセージを発信する役割も担っています。
例えば――
- 女性監督・女性審判員の育成支援
- 産休・育休制度の整備
- 子育てをしながらプレーできる環境づくり
- LGBTQ+や多様性を尊重する取り組み
といった活動を各クラブが積極的に行っています。
地域貢献イベントや学校訪問、地元企業との連携など、
サッカーを通じて「地域とともに成長する仕組み」も根づき始めています。
🏅 WEリーグが目指す未来
リーグ発足から4年、2025-26シーズンは**“成熟期への第一歩”**とも言える重要な年。
選手層の厚みが増し、若手とベテラン、国内と海外勢のバランスも良くなってきました。
また、各クラブが地域独自のスタイルを打ち出し始めており、
「どのチームを応援するか」で楽しみ方も広がっています。
女子サッカーは今、**「観る」「応援する」「共に成長する」**時代へ。
この先の10年を見据え、WEリーグは日本社会に新しいスポーツ文化を築こうとしています。
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✍️ 次の章では、いよいよ「2025-26シーズン全12クラブ紹介」へ!
名門から新勢力まで、それぞれの戦力・戦術・地域性を深掘りしていきます。
① マイナビ仙台レディース(宮城県)

東北唯一の女子プロクラブとして誕生したマイナビ仙台レディースは、地域密着と粘り強さを武器に戦うチームです。前身は「ベガルタ仙台レディース」で、2021年のWEリーグ発足にあわせて現在の体制へ移行しました。東北の女子サッカーの拠点として、育成年代からの一貫した育成体制を整え、地元出身選手が多く在籍しているのも特徴です。
2025-26シーズンは、守備の安定性に加えて攻撃面の改善がテーマ。中盤でボールをつなぐスタイルに磨きをかけ、ホーム・ユアテックスタジアム仙台ではアグレッシブなサッカーを展開します。若手の台頭とともに、ベテラン勢がチームをまとめるバランスが好印象。東北初のタイトルを狙う戦いが期待されます。
② 三菱重工浦和レッズレディース(埼玉県)

浦和レッズレディースは、男子浦和レッズと同じく「熱いサポーター文化」を誇るクラブ。WEリーグでも屈指の強豪として知られ、これまでのシーズンで安定して上位を維持しています。クラブの歴史は2000年代初頭まで遡り、なでしこリーグ時代から常に女子サッカーを牽引してきた存在です。
2025-26シーズンは、国内外の有力選手を揃えた攻撃的布陣で連覇を狙います。堅実な守備に加え、前線の連携力がさらに向上。若手の育成にも力を入れ、将来のなでしこジャパン候補が続々と台頭しています。埼玉スタジアムや駒場スタジアムで行われるホーム戦は毎回熱気に包まれ、女子サッカーの盛り上がりを象徴する存在です。
③ RB大宮アルディージャWOMEN(埼玉県)

RB大宮アルディージャWOMENは、埼玉県大宮市を拠点とするクラブで、地元密着を最も重視するチームのひとつです。男子チーム「大宮アルディージャ」の姉妹クラブとして設立され、オレンジのチームカラーが象徴的。
2025-26シーズンは、若手の成長と新戦力の融合がカギ。前線のスピードと中盤の運動量で相手を揺さぶり、堅守速攻型のスタイルで上位進出を目指します。地域イベントにも積極的で、ファンと距離の近いクラブ運営も魅力。今季はホームNACK5スタジアム大宮での勝率アップが重要なテーマとなるでしょう。
④ ちふれASエルフェン埼玉(埼玉県)

埼玉県狭山市を拠点に活動するちふれASエルフェン埼玉は、女子サッカー界屈指の「地域密着クラブ」。企業スポンサー「ちふれ化粧品」のサポートを受け、女性の社会的活躍を応援する姿勢がチーム理念にも表れています。前身の「ASエルフェン狭山FC」から数えると20年以上の歴史を持ち、地道な育成と地域活動で多くの支持を集めてきました。
2025-26シーズンは「再構築と挑戦」がテーマ。守備の安定化を重視しつつも、前線の新戦力がどれだけ機能するかが鍵となります。若手選手が経験を積みながら着実に成長しており、“埼玉のもう一つの女子クラブ”として独自の存在感を放ちます。結果だけでなく、女性がスポーツを通じて輝ける環境づくりにも注力しており、地域に愛されるクラブとしての進化が期待されます。
⑤ ジェフ千葉レディース(千葉県)

千葉県を拠点とするジェフ千葉レディースは、男女両チームの連携が強く、クラブ全体で“地域と共にあるサッカー”を体現している存在です。長い歴史と伝統を持ち、なでしこリーグ時代から粘り強い戦いぶりで知られています。
今季2025-26シーズンは、粘り強い守備に加えて攻撃の多様化がテーマ。特にサイドアタックの精度向上と中盤のビルドアップがチームの進化を左右します。ベテラン勢がチームを支えながら、若手の躍動も期待されるシーズン。地元・フクダ電子アリーナでは家族連れの観客が多く、クラブの“温かみ”が伝わる雰囲気も魅力です。千葉らしい明るくハードワークなスタイルで、上位進出を狙います。
⑥ 日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京都)

日本女子サッカーの象徴的存在――それが日テレ・東京ヴェルディベレーザです。
長年にわたり国内タイトルを数多く獲得し、なでしこジャパンにも数多くの代表選手を輩出してきた名門クラブ。東京ヴェルディの一員として男子クラブとの連携も強く、若手育成に関しては国内屈指の実績を誇ります。
2025-26シーズンも、攻撃的でスピード感のある“ベレーザスタイル”を継続。ポゼッションと組織力を軸に、相手を圧倒する展開力を見せます。若手の台頭により世代交代が進む一方、経験豊富な主力がチームを牽引し、攻守のバランスも安定。
「勝つだけでなく魅せるサッカーを」という哲学を体現するチームであり、女子サッカーの歴史を語るうえで欠かせない存在です。
⑦ ノジマステラ神奈川相模原(神奈川県)

神奈川県相模原市を拠点とするノジマステラ神奈川相模原は、「人間力を育むクラブ」を理念に掲げる女子サッカー界のユニークな存在です。母体となるノジマグループの支援を受け、社会人としてのキャリア形成とスポーツの両立を重視している点が特徴的。選手たちはピッチ内外で活躍し、地域のイベントや学校訪問などにも積極的に参加しています。
2025-26シーズンは、守備の安定とチーム連携の強化が課題。昨季は接戦を落とす試合も多く、今季は中盤でのパスワークと守備ブロックの改善に力を入れています。チームスピリットが強く、最後まで諦めない姿勢が多くのファンに愛されています。相模原ギオンスタジアムを舞台に、地元の声援を背に飛躍を目指すシーズンです。
⑧ AC長野パルセイロ・レディース(長野県)

長野県長野市を拠点とするAC長野パルセイロ・レディースは、北信越地域に根ざしたクラブとして、地域一体型のチーム運営を行っています。オレンジのチームカラーが象徴するように、「明るく・粘り強く・挑戦する」姿勢を大切にしており、若手育成にも積極的です。
2025-26シーズンは、「攻撃の多様化」と「得点力アップ」がチームテーマ。スピードあるサイド攻撃と前線の連動を武器に、試合の主導権を握る展開を狙います。長野Uスタジアムでは家族連れや子どもたちの観戦が増え、スタンドには温かい応援が響きます。地域全体でチームを支える空気感があり、地方クラブとしての理想的なモデルを体現しているクラブです。
⑨ アルビレックス新潟レディース(新潟県)

新潟県新潟市を本拠とするアルビレックス新潟レディースは、男子チームと共に地域に根ざした一体運営を行うクラブです。雪国・新潟という厳しい環境の中でも、育成年代からトップまでの体系的な育成体制を確立し、国内でも高く評価されています。
2025-26シーズンは「再出発の年」。監督交代とともに新たな戦術スタイルを導入し、ボールポゼッションを高めたビルドアップ型の攻撃を志向します。守備の安定性と中盤での組み立てが改善されれば、上位進出も十分に可能。
デンカビッグスワンスタジアムでの試合は、男女サポーターが一体となる熱気が魅力。雪の似合うクラブカラー・オレンジが映える、新潟らしいチームとして多くのファンに愛されています。
⑩ セレッソ大阪ヤンマーレディース(大阪府)

関西を代表するクラブのひとつ、セレッソ大阪ヤンマーレディース。
男子チーム・セレッソ大阪の育成哲学をそのまま受け継ぎ、「育てて勝つ」を体現するチームです。多くの若手選手が10代からトップで経験を積み、なでしこジャパンにも数々の選手を輩出してきました。
2025-26シーズンは「スピード&テクニック」がキーワード。前線からのプレッシングと連動した攻撃が特徴で、リズムのあるショートパスを多用するスタイルを継続します。若手が多い分、波もありますが、勢いに乗ったときの爆発力はリーグ屈指。
ヤンマースタジアム長居では男子チームと合同イベントも開催され、女子サッカーの裾野拡大に大きく貢献しています。関西勢の中では最も将来性豊かなチームのひとつといえるでしょう。
⑪ INAC神戸レオネッサ(兵庫県)

女子サッカー界の名門中の名門、INAC神戸レオネッサ。
なでしこジャパンの主力選手を数多く輩出してきたこのクラブは、長年にわたり日本女子サッカーの象徴的存在です。リーグ創設当初からタイトル争いの常連であり、国内外のトップ選手が集う“女子版・銀河系軍団”と呼ばれることもあります。
2025-26シーズンも優勝候補の筆頭。強固な守備陣とクリエイティブな中盤、決定力の高いフォワード陣を擁し、完成度の高いチームバランスを誇ります。監督のもとで組織的な攻守を磨き、戦術理解度の高さも際立ちます。
また、神戸の街と深く結びついた地域活動にも注力。ノエビアスタジアム神戸での試合は常に熱気に包まれ、女子サッカーの魅力を世界へ発信するリーダークラブです。
⑫ サンフレッチェ広島レジーナ(広島県)

西日本勢として新たな風を吹き込むサンフレッチェ広島レジーナ。
2021年のWEリーグ開幕と同時に誕生したクラブで、男子チーム・サンフレッチェ広島との一体運営によって安定した基盤を持ちます。
「技術・スピード・組織力」を兼ね備えたモダンなサッカースタイルが特徴で、近年は育成面でも注目を集めています。
2025-26シーズンは“攻撃的トランジション”をテーマに掲げ、速攻とビルドアップの切り替えをさらに強化。中盤の展開力が光るクラブで、試合のテンポを自在に操ることができます。
エディオンピースウイング広島をホームに、観客動員も好調。中国地方を代表するクラブとして、女子サッカーの普及と地域振興の両面で重要な役割を担っています。
🏁 第2章まとめ
ここまで紹介した12クラブはいずれも、地域と深くつながりながら独自の哲学を持つチームばかり。
2025-26シーズンは、リーグ全体の戦力が拮抗し、例年以上に「どこが勝ってもおかしくない」混戦が予想されます。
それぞれのクラブが持つ個性――スピード・堅守・育成・地域性――が交錯し、
日本女子サッカーの未来を形づくる1年になるでしょう。