【自転車】ツールドフランス回顧録①【ロードレース/Tour de France】

Le Tour

第108回ツールドフランスの開幕が今週末6月26日に迫っている。

約3週間かけてフランスから周辺諸国を回りながら最終日、フランスパリ シャンゼリゼ通りでゴールを迎える。

第108回大会は東京オリンピック(7月23日開幕)の影響で例年より1週間早くスタートし、6月26日から7月18日までの3週間で開催される。

全21ステージの総距離は3383km

平坦区間が8区間、丘越え区間が5区間、山岳区間が6区間(頂上ゴール3区間)、個人タイムトライアルが2区間となっている。

第11ステージでは【プロヴァンスの巨人】モン・ヴァントゥを2度上り

第18ステージではツールマレーなど、お馴染みの山々に対して

選手たちは戦いを挑む。

出会い

ツールドフランスとの出会いは大学卒業後、社会人になり

たまたま行ったスポーツバーで観戦した2008年第95回大会だった。

それまでロードレース自体も見たことなかったし

そんな大会があることすら知らなかった。

テレビに映し出された美しいフランスの風景

とても綺麗だった。

今日は【ラルプデュエズ】という山を登るらしい。

後々、この山の偉大さや大きさに気付くのだが

この時は自転車で山登って何が楽しいの?という感覚だったのは覚えている。

どうやら白いチームにイケメンの兄弟、フランク/アンディ・シュレク(CSCサクソバンク)がいて

オレンジのチームのメンショフ(ラボバンク)

黒いチーム、オーストラリア人のカデル・エヴァンス(サイレンス・ロット)

ここら辺が有力だということは何となくわかった。

なんか

名前がかっこよくないですか?

実況や解説の言葉、走る姿を見ながら

単純にすべてが「かっこいい」と感じた。

特に、白いユニフォームの

右胸に【CSC】

左胸に【SAXO BANK】

は衝撃だった。

カルロス・サストレ

ガリビエ

クロワ・デュ・フェールを登った後、

ラルプデュエズに差し掛かるころ

どうやらフランクシュレクが少し優勢らしい。

カルロス・サストレがアタック!

実況が興奮気味に伝えてくれた。

状況が変わったことがわかり、テレビにくぎ付けになった。

一気にサストレが先頭に立ち、後続とみるみる離れていく。

他の人は追いかけないのかな?と思ったが

違った。

追いかけられないのだった。

これまで200kmほど自転車で走ってきて

最後の山登り

サストレが異常なんだとすぐに気づいた。

さらに後ろのグループはその時点では総合首位だったフランク・シュレク

その弟のアンディ・シュレクがグループをけん制しながらコントロールしているらしい。

なんだそりゃ。

初めて気づいた。

【チーム】で走っている意味

【エース】が必要な意味

自己犠牲の果てにチームの勝利があるスポーツなんだ。

あっという間にサストレははるか彼方へ消え

そのままつづら折りのラルプデュエズを一人で登った。

その2分後続々と後続のグループがゴール。

ロードレースの2分差は縮まるようで縮まらない。

強いチームがいれば尚更当方もない時間になる。

そのままサストレは残りのレースも無難にこなし総合優勝。

教えてくれたこと

2008年の第17レースを見て

なぜ、第1レースから見なかったのか。

去年のレースはどうだったのか。

早くロードレースに出会っていれば。

と少し後悔もしたが、それよりもチームCSCサクソバンクの強さ

ロードレースの奥深さに心底魅せられた事が嬉しかった。

また来年もあるらしい。

ブエルタ?ジロデイタリア?

なんだか楽しそう。

自転車に出会えてよかった。

ロードレースに出会えてよかった。

2年後にアンディ・シュレクとアルベルト・コンタドールの一騎打ちが

あることはまた別の話。