【Naoya Inoue】井上尚弥 その強さ、プライド【THE MONSTER】

閃光の左ボディでマイケル・ダスマリナスは倒れこむしかなかった

閃光【センコウ】

① 瞬間的にひらめくひかり。ぴかぴかするひかり。

② 鉱物中に一定方向に配列した微細な含有物などによって起こる特殊な色彩効果。

3ラウンドにダスマリナスがボディに受けたパンチは見えなかった。

テレビで見ていた私には見えたような気がした。

見えなかった訳がない。人間の動きの範疇なのだから。

よく見る、漫画での描写

範馬刃牙、もしくはそのライバルたちが繰り出すパンチに見えた。

ということは

見えなかったのだ。

ダスマリナスにも、私にも。

それくらい、見たことを、受けたことを後悔するパンチにお目にかかる事はそうない。

後悔した。見たくない。

井上は目を逸らしたいほど強烈でプライドの籠った左ボディブローを放った。

序盤からサウスポーの相手をじっくり見て

右周りに距離をとってくる相手に的確に、左フックを当てていた。

開始25秒ほどで相手の右頬をとらえたフックも、

1分すぎたところで出した左フックも、

井上と同年齢のフィリピン人ボクサーの動きを止めるには十分だったのかもしれない。

井上がモンスターに見えただろう。

自分の回る方向、動きに合わせて、序盤からパンチをヒットさせられたのだから。

2ラウンド

ラスト1分に差し掛かるところで

左ボディは確実にダスマリナスをとらえた。

井上の特徴的左ボディ。

相手の肌に突き刺さるようなパンチではなく

内臓をえぐり取りにいってるような、地面と平行に放たれる左ボディ。

3秒ほど悶えたのち1回目のダウンを喫することになる。

残り10秒、5秒に放った強烈なボディも的確に相手にヒット。

3ラウンド

前に出る井上に必死に食らいつきながら、ジャブを出すダスマリナス。

いくらか井上の顔にジャブをヒットさせるものの入りは浅い。

井上も様子を見ながらも完全に測った相手との間合いを

じりじりと詰めながら

2分20秒

残り40秒の瞬間放った

閃光

プリズムのように、右の脇腹に刺さったパンチは

屈折しながら衝撃を全身に散りばめたのだろう。

ダスマリナスは苦しむ間もなく、マットに倒れこむしかなかった。

伝説へ

ラスベガスのお客さんも、世界中のボクシングファンも

その左ボディブローに

畏敬の念

awesome

と叫ぶしかなかっただろう。

私たちに見えてるのか、見えていないのか

見えているとすれば、見ていいものなのか?

子供には間違いなく見せられない。

どこからともなく飛んでくる

その閃光の左ボディは

4つの頂をひとまとめに、

世界の【Naoya Inoue】として伝説への道を歩むのだろう。

モハメド・アリやマイク・タイソン

それほどのLegendary‐Boxserになる準備はできている。

THE MONSTERとして。

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